着物のアイロンがけ方法と注意点

着物のアイロンがけ方法と注意点
着物は日本の伝統的な衣装であり、その美しさを保つためには丁寧な扱いが必要です。特に、着物をアイロンがけする際には、素材や形状を考慮して適切な方法で行うことが大切です。この記事では、着物のアイロンがけの基本的な方法と注意点を詳しくご紹介します。
1. 着物をアイロンがけする前の準備
- 素材を確認する
- 着物には絹、綿、ポリエステルなど、さまざまな素材が使われています。素材ごとに適切な温度設定や方法が異なりますので、まずは洗濯表示タグを確認してください。
- シワの位置を確認する
- 必要以上にアイロンを当てることで、生地にダメージを与える可能性があります。シワが気になる部分に絞って作業を行いましょう。
- アイロン台と布の準備
- 通常のアイロン台を使うこともできますが、着物専用のアイロン台や厚めのタオルを活用すると、より効果的に作業が行えます。
- また、必ず薄手の当て布(綿素材がおすすめ)を用意してください。直接アイロンを当てると、生地を傷めたり光沢が失われることがあります。
2. アイロンがけの手順
- アイロンの温度設定
- 絹の場合:低温(約80℃~120℃)
- 綿の場合:中温(約140℃~160℃)
- ポリエステルの場合:低温または中温(約100℃~130℃)
- 着物を平らに広げる
- アイロンをかける部分を平らに広げ、シワを手で軽く伸ばしておきます。
- 当て布を使用する
- 当て布を着物の上に置き、その上からアイロンをかけます。当て布を使うことで、生地の傷みや光沢の変化を防ぎます。
- 押しつけず、滑らせる
- アイロンを強く押しつけず、優しく滑らせるように動かしましょう。特に絹の場合はデリケートな素材のため、慎重な作業が必要です。
- 部位ごとに順番に作業する
- 身頃、袖、襟、裾など、部位ごとに順番にアイロンをかけます。一度に大きな面積をかけるのではなく、小さな部分に分けて丁寧に行うと仕上がりが美しくなります。
3. 注意点
- 高温に注意
- 特に絹やポリエステルは高温で生地が縮むことがあります。必ず温度設定を守り、アイロンをかける前に目立たない場所でテストを行うと安心です。
- 湿らせすぎない
- アイロンをかける際にスチームを使用する場合、水分を与えすぎないように注意してください。シミや変色の原因になることがあります。
- 保管前に完全に乾燥させる
- アイロンがけ後、着物が完全に乾燥してから畳むようにしましょう。湿ったまま保管すると、カビや臭いの原因になります。
- 刺繍や模様部分への配慮
- 刺繍や模様がある部分にはアイロンを直接当てないようにしましょう。その部分を避けるか、裏側から低温で優しくかけるのがポイントです。
4. アイロンがけ後のケア
- 畳み方に気をつける
- 着物専用の畳み方で、シワがつかないように収納しましょう。
- 防虫剤を使う
- 保管時には、防虫剤を忘れずに使用してください。ただし、直接着物に触れないように注意しましょう。
まとめ
着物のアイロンがけは少し手間がかかるように思えますが、基本的な手順を守ることで美しい仕上がりを保つことができます。また、素材やシワの状態に応じて柔軟に対応することが大切です。丁寧にケアを行い、大切な着物を長く楽しんでください。
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