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結城紬②

今回は、結城紬について書きたいと思います。

結城紬は、茨城県結城市、栃木県小山市を中心に鬼怒川沿い一帯で生産しております。
撚りをかけない手つむぎ糸を地機(居坐機(いざりばた))で手織した生地は柔らかくて軽く「三代着て味が出る」といわれるほど丈夫な織物です。

結城地方の織物は、奈良時代には「?(あしぎぬ)」(糸の太い絹織物、紬の原型)として朝廷に献上されて正倉院にも収蔵されています。

鎌倉時代には、領主結城氏が織物の育成に努めたことから、後年結城紬という呼称が生まれました。

江戸初期、代官伊那備前守が京都や信州から染工や職工を招いて品質の向上をはかり、「糸質強靭(きょうじん)、染色堅牢(けんろう)、製法精緻にして雅趣に富む」と賞賛されるようになりました。

明治時代には、それまで無地か縞柄だった結城紬に精巧な十字絣や亀甲絣が生まれて、複雑な絵絣も織られるようになりました。

本場結城紬は反物に織り上げるまでに20近い工程を経て作られます。その中で、「糸紡ぎ」、「絣括り」、「機織」の三つの工程が昭和31(1956)年に国の重要無形文化財の指定を受けました。

「糸紡ぎ」は、繭を煮て袋状または四角に広げた真綿を「つくし」という糸巻きのような道具に掛けて、細く均等に指先で糸を引き出す工程です。
一反のために350枚ほどの真綿から紡ぎます。

紡がれた糸は「絣括り」の工程に進みます。経糸と緯糸を絣に括る位置に印を付けた後に綿糸で強く括ります。

「機織」は、もっとも古い形の手織機である地機(じばた)で織ります。
織り手が床に座り、機を張る経糸を腰当てに結び付けて腰の屈伸で糸の張り具合を調節しながら織るのは労力も時間もかかって熟練した技術が必要ですが、結城紬独特の弾力のある織り味はこの方法から生まれています。

結城紬は、藍、茶、浅葱(あさぎ)、ねずみ色が基本でしたが、現在は多彩な色使いのものも多く、また白生地に織った結城紬に絵羽模様の「染め紬」の訪問着なども生産されています。
このほかにも夏向きの「結城縮」もあります。

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